徳川家の菩提寺である増上寺(ぞうじょうじ)。ここは桜スポットとしても有名なお寺。桜が開きはじめたと聞き、枝垂れ桜の様子を見に行ってきました。
都営地下鉄「大門駅」から徒歩5分。増上寺の手前には、江戸時代に増上寺の総門だった「大門(だいもん)」があります。
当時はここから先の芝公園や東京タワーまでが増上寺の広大な敷地でした。現在、大門は地名や都営地下鉄の駅名にもなり、昨年は改修工事も行われました。
大門をくぐり見えてくるのが、朱が鮮やかな三門の「三解脱門」。
くぐると3つの煩悩「むさぼり、いかり、おろかさ」を解脱する門という意味があり、上層部には釈迦三尊像と十六羅漢像が安置されています。
増上寺では唯一江戸初期の姿を残す建造物で、国の重要文化財に指定されています。
そして境内に足を踏み入れると目に飛び込んでくるのが、大殿と東京タワーの雄大な景色。誰もが写真を撮りたくなってしまいます。
境内には約200本の桜の木があるそうなので、ゆっくりと回ってみました。
満開間近の週末ということで、境内は見物の人でかなりの混雑気味。
昭和49年に再建された大殿は、2階に本堂、地下には増上寺宝物展示室があり、首都圏最大級の御堂です。
大殿側から眺めると、境内全体が見渡せ、桜の様子もよく分かります。
境内の両側には枝垂れ桜、周囲にはソメイヨシノがたくさん咲いていました。
なかでも一番に咲きはじめる鐘楼堂前の枝垂れ桜は見事で、3月初旬には咲きはじめ、もう葉桜になりかけていました。
江戸時代、鐘楼堂の鐘の音は、房総半島にまで響いたといわれ、また落語の「芝浜」に登場するので、ご存知のかたも多いのではないでしょうか?
境内には昭和の名優「長谷川一夫遺愛の桜」という枝垂れ桜もありました。
長谷川一夫さんのお宅にあった木を移したのだそうですが、ちょうど咲きはじめで、紅色のかわいいつぼみをたくさんつけていました。
本殿の向かって右側には、家康公が崇拝した「黒本尊」が収められた「安国殿」があり、
その後ろには徳川秀忠公、家継公、家慶公や、皇女和宮らが埋葬されている「徳川将軍家墓所」があります。現在は有料で一般公開されているので、歴史好きなかたは必見です。
増上寺というと、お地蔵さんがたくさん並んだ「千躰子育地蔵菩薩」を写真に撮るかたも多いようです。子や孫の無事成長を願って、お施主のかたにより建てられたそうで、手に持った風車が春風で回っていました。
また、増上寺には「お休み処 しえん」という茶店もあり、おそばや甘味が楽しめます。この日は外の席で、お花見しながら休憩している人で賑わっていました。
花冷えの日の甘酒もおいしいですね。
並んだお地蔵さんを抜けて、東京プリンスホテルとの間の道に出ました。
ここも有名なSNS映えスポットで、日比谷通りから東京タワーがとても大きく見えます。自撮りしている人を度々見かけましたが、春はソメイヨシノの並木道になり、さらに素敵です!
増上寺には他にもたくさん見所があるので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
旅データ
- アクセス:都営地下鉄浅草線「大門駅」から徒歩5分
- URL:https://www.zojoji.or.jp/