世田谷区にある東急大井町線の等々力駅。自由が丘と二子玉川のちょうど真ん中あたりにあって、閑静な住宅街が広がる地域です。
多摩川にも近く、緑の多い地域で、東京23区内唯一の渓谷「等々力渓谷(とどろきけいこく)」がある場所としても知られています。年々厳しくなる夏の猛暑、その影響もあってか、夏の人気スポットになっています。
暑い日も続くようになった6月、私も涼を求めて等々力渓谷に向かいました。等々力駅から徒歩2、3分ほど。すぐに「等々力渓谷」の入口に到着。
商店が立ち並ぶ表通りの角を曲がると、急に緑の森が出現した感じです。
念のため虫よけスプレーをして、渓谷へ向かう階段をくだると、すぐに水の流れが見えてきました。深くはないですが、涼しげなせせらぎ。赤い色が映えるゴルフ橋が散策路のスタート地点になります。
背の高い木々に渓谷が両側から包まれているような空間。ひんやりと涼しい空気と、さらさらと流れる水音がいっきに別世界に連れて行ってくれます。すぐ近くに大きな道路も走っていますが、車の音もほとんど聞こえません。
渓谷沿いの散策路を歩いて行くと、何ヵ所か橋が架けられていて、両岸を行き来できるようになっています。
ベンチや川床のようなスペースも整備されていて、座ってくつろぐ人の姿もよく見かけました。
利剣の橋を渡ると、等々力渓谷の見どころのひとつ、「不動の滝」があります。
美しい苔が生えた岩肌からは湧き水が滴り落ち、瀧の口からは水がこぼれおちています。このあたりでは水が湧き出ているようで、きれいな水が止まることなく流れていました。
冷気にふわっと包まれる、体感的にも視覚的にも涼しくなれるスポットでした。
また、不動の滝の横には甘味を楽しめるお茶屋さんもありました。涼やかな風景をみながら、甘いもので一服。日頃の疲れもほどけていきます。
一息入れたところで「展望台」に向かいます。お茶屋さんのすぐ前の石段は少し急ですが、がんばって登ると「等々力不動尊」の境内に入ります。
境内にある展望台からは眼下に等々力渓谷を見下ろせます。夏らしい濃い緑の森と、かわいらしい紫陽花の花が目を楽しませてくれます。都会のど真ん中とは思えない風景でした。
散策の最後は等々力不動尊にお参りを。立派なご本堂、途切れることなく参拝の方がいらしていました。
犬の散歩や散策の途中で立ち寄っている方が多く、観光地というより落ち着いた生活の場所におじゃましているようないような感覚でした。
等々力渓谷では、春の桜、秋の紅葉シーズンも美しい景色を楽しめるそうです。近くには古墳や日本庭園など、まだまだ見どころもあるので、また季節を変えてゆっくり訪ねてみたいと思います。
旅データ
- アクセス:大井町線「等々力駅」から徒歩3分
- URL:https://www.city.setagaya.lg.jp/